昨日、お盆のお経が終わって、お檀家さんのお宅で食事を頂いた際に、素敵お軸を拝見しました(^^♪
松平治郷(不昧公)最後の書。(真筆です)
遺偈
喫茶喫飯
六十八年
末期の一句
有傳無傳
不昧書
源 治郷(みなもとのはるさと)
宗納(そうのう)
「お茶を飲んでいるときには、目の前のお茶を飲むことに集中し、ご飯を食べるときには、目の前のご飯を食べることに集中し、68年間の人生を歩んできました。
臨終を迎える最後の一句として、これを遺します。
私はみなさんにすべてを伝えられたかもしれないし、不十分のあまり、伝わらなかったかもしれない。」
不昧公の人柄が出ているのは、最後の「有傳無傳」という謙虚さ。「自分は全てを伝え切った!!」ではなく、もしかしたら伝えきれなかったかも、、、。というところです。
茶の湯に寄り添い続けた不昧公の人生観が、詰まった尊い言葉ですね( ;∀;)
このお軸、文字が左曲がりになっているのは、病床につき、左腕を下にして横向きで書かれたそうなんです。
すると、右利きの不昧公の文字が、左曲がりになってしまったというのもわかる気がします。
不昧公没後200年のこの年に、たまたま出会った素敵なお軸。
この感動を、私のつたない文章では、みなさんに伝わったかもしれないし、伝わらなかったかもしれない( ;∀;)